◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
≪二番打ちの章≫
前日の天気予報から判断すると
結構薄着でも大丈夫そう・・・
そんな判断を前日の夜にブラックを飲みながらぼうーっと思案する。
もちろん誰だってこの時期4月上旬並みの気温になると聞けばそう思うだろうし
暑くなった場合の上着の始末にも困るし
とそこまで考えると明日は朝が早いのと道中が長いので
体力温存のため寝ることに・・・
しばらくして次の日、
朝5時かなり冷え込んでいたが元気に出発!
いつものように西武線に乗り、人の居ない車中で下調べなどをする。
それにしても冷え込んでいるがそれもそのはず、
遠くの山並には前日の雪がまだ解けずに残っているのが見える。
長~いトンネル(正丸峠)を抜けると様相が一片し、その景色に愕然とする。
道路にもそれは残っていたのです。
このとき自分の軽装を悔んだがもう後戻りはできません。
それにしても山の天気とはこのことだ!
今日の工程を考えると山中
もしかしたら遭難もあり得るかも、気を引き締めて行かねば・・・
前回の一番から逆戻りをすると二番の案内が路肩に立っているのが見える。
道中には必ずといっていいほど色んな案内があるので道に迷うことはありません
ただこの日もっとも恐れていたのはいつもの空腹ではなく雪だったのである。
空気はひんやりとしているが気持ちはすがすがしい・・・
道路もしっかりと除雪されているようだし
道路もしっかりと除雪されているようだし
空は紺碧、静かな山間の里にいまひとり北国は何を想う。
今まで行ってきた悪行非道の数々、家族や親兄弟のこと
会社のこと、これから先のことなどがすごいスピードで頭のなかを駆け巡る
しかし毎度のことながらどれ一つとして答えが出るものなし。
結論から云うと一番札所と二番札所の間は峠であること
すなわちダラダラとした長い坂となっているのです。
昼なお暗い上に狭い道、これにはいささか驚きましたが
無事に看板が見えたことから、どうやら試練の坂は乗り越えたようです。
そして二番札所は梅満開の里
積雪と相まって良い雰囲気
遠く秩父の街並みや山容までが空の青で余計にくっきりと見えます。
苦労した甲斐があったなぁとこのとき思ったのでした。
そして深い木立に囲まれた二番真福寺へ、
ここも本堂の前は雪が積もっておりお地蔵さんも寒そうです!
しっかりと祈願を納札に書き設置の箱へ投函し二番打ち終了。
けどここで予期せぬ空腹感が襲う?
思えば朝食が5時と早かったためで既に9時を廻ってる。
観音様には申し訳ないが本堂の階段に座り、
隠し持っていた菓子パンをほうばる。
オリンピックで金メダルを取ったりすると「生きていたなかで一番うれしいい」
とのコメントを聞くが、正しく菓子パンにはその魅力があると思います
さて、あまりゆっくりもしてられません、次の目標があります。
そう旅はまだまだ始まったばかりなのです。
【むすび】
札所めぐりでは江戸時代から続く道しるべが各道路の分岐点には結構あります。
札所めぐりでは江戸時代から続く道しるべが各道路の分岐点には結構あります。
少し大きめの石で右か左かの表示のみですが
これがまた風情があって楽しいです。
そしていま歩いている道を昔の人も旅していたと思うとゾクゾクします。
今回の走破距離も10kmオーバーし、今朝はめずらしく筋肉痛になりました。
ここから2kmほ下った光明寺でもらうことになります。
次はその光明寺から始まる旅の報告です。
.